八事の杜新聞
季刊で医療やクリニックに関するトピックを掲載しています。
待合室に置いてありますのでご自由にお取りください。
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2017年 秋・冬号
「疾病予防のために」
「新内閣に望むこと」
2017年 夏号
「かぜの症状のながれ」
「当院でできる名古屋市の検診」
2017年 春号
「高齢者と運転」
「ワクチン接種について」
「震災6年目、忘れてはいけません」
2016年 冬号
「毎度おなじみ『禁煙のすすめ』です」
「新年に向けて」
2016年 秋号
「B型肝炎のワクチンが定期接種になります」
「今期の各種予防接種について」
2016年 夏号
「4月からの医療政策の変更点」
「校医・校医として感じること」
「最近気になること」
2016年 春号
「大人の発達障がい(神経発達症)」
「胃や腸の検査、X線とカメラ(内視鏡)のどちら?」
「 3月11日に想う」
2015年 冬号
「再びスマホ」
「医療保険のお話」
「医療の原点を考えさせてくれる映画」
2015年 秋号
「ワクチンに関するお知らせ」
「小児科の診察室から(待つことと急ぐこと)」
「帯状疱疹(ヘルペス)について」
「東北の被災地に行ってきました」
2015年 夏号
「5月31日は世界禁煙デーでした」
「スマホに子守をさせないで」
「 医療者としての願い」
2015年 春号
「子どもたちの未来のために」
「アレルギーのお話」
「発達障がいについて」
2014年 冬号
「今期の感染症情報」
「過活動膀胱」
「年末でも忘れてはいけないこと」
2014年 秋号
「今期のワクチン接種について」
「ワクチンよもやま話」
「中性脂肪が高いといわれたら」
2014年 夏号
「夏の感染症について」
「待合室をリフォームしました」
「エコスタイル実施中」
「小児科医の想い〜最近の世相」
2014年 春号
「予防接種制度の変更」
「胃がん発生の二重奏」
「4月から医療費が改定されます」
「あの震災から丸3年経ちました」
2013年 冬号
「ウイルス?細菌?どう違う?」
「予防接種の接種回数」
「エコ生活の工夫と楽しみ」
「小学生の男の子の体験談」
2013年 秋号
「ワクチンについて」
「腰が曲がる前に・骨折を起こす前に」
「保育園や幼稚園に通う子どもたちの健康のために(第3版)」
「カフェレスト木馬とNPO法人・ゆうこうの家」
「福島の子ども達のその後」
2013年 夏号
「予防接種関連いろいろ」
「小児科医の想い」
2013年 春号
「ワクチンの定期接種」
「垣間見たアメリカの医療事情」
2012年 冬号
「人は血管と共に老いる」
「改めて禁煙の勧め」
2012年 秋号
「『ガン適齢期』」
2012年 夏号
「予防接種制度の見直しと今後の見通し」
「NPO法人『ゆうこうの家』と 喫茶『木馬』」
2012年 春号
「花粉症のお薬」
「新しいワクチン」
「認知とは?」
2011年 冬号
「予防接種で予防できる病気」
「予防に勝る治療なし(未病)」
「内部被爆と外部被爆」
2011年 秋号
「インフルエンザ予防接種の接種量が変わりました」
「震災後半年。今私たちにできること」
2011年 夏号
「ワクチンで予防できる病気」
「夏です。こんな病気に気をつけましょう」
「チャンピックス(禁煙補助剤)」
2011年 春号
「新ワクチンの認可、中止、そして?」
「心の病気」
2010年 冬号
「任意予防接種の全額助成」
「時間外の救急受診」
「慰安旅行記(台北)」2010年 秋号
「ワクチン行政の流れ」
「ワクチンに関する豆知識」
「名古屋市におけるワクチンの助成」2010年 夏号
「いろいろな夏かぜ」
「8月の思い」2010年 春号
「再々度新しいワクチンについて」
「当院でできる検査」2009年 冬号
「新型インフルエンザ 三たび」
「内科の診察で何がわかるの?」2009年 秋号
「今秋のワクチン情報」
「続・新型インフルエンザ」
「再び子宮頸がんについて」2009年 夏号
「夏のトラブルいろいろ」
「新型インフルエンザ」
「ワクチン情報」2009年 春号
「花粉症対策」
「インドネシア人留学生の投書」
「医療機関で配布される薬剤情報について」2008年 冬号
「ワクチン情報」
「冬の定番ウイルス」
「ベトナムのツーズー病院を訪ねて」2008年 秋号
「インフルエンザワクチン豆知識」
「新しい禁煙薬」「外来小児科学会」2008年 夏号
「溶連菌感染症が流行っています」
「"プラスことば"と"マイナスことば"」2008年 春号
「麻疹・風疹ニ種(MR)混合ワクチン3期・4期」2007年 冬号
「胃腸風邪が流行っています」
「地球のために・子供たちの未来のために」2007年 秋号
「予防接種の勧め」
「外来小児科学会」
「来年度からの新制度について」2007年 夏号
「汗をかこう」
「健康で楽しい老後を…骨粗しょう症を予防しましょう」他2007年 春号
「いまどきの医療事情」2006年 冬号
「風邪かと思ったら・・・」
「再び・禁煙の勧め」2006年 秋号
「外来小児科学会のご報告・感想」2006年 夏号
「オムツはいつとるの?」
「メタボリックシンドローム」2006年 春号
「点滴のお話」「血液検査のお話」2005年 冬号
「インフルエンザについて」
「予防接種のお話」
「胃のピロリ菌感染」2005年 秋号
「病気の予防に取り組みましょう」
「日本外来小児科学会年次集会の報告」2005年 夏号
「食中毒や熱中症、日焼けに注意!」
「新しいワクチン体制」2005年 春号
「風邪?それとも花粉症?」
「夜のトイレが近いのですが」2004年 冬号
「混合診療解禁って何?」
「STD(性感染症)とHIV(エイズ)」2004年 秋号
「我が家の子育てチェックリスト(外来小児科学会のご報告)」2004年 夏号
「夏の健康便り」2004年 春号
「(軽度)発達障害児・者に対する地域医療を目指して」2003年 冬号
「冬に流行する病気と留意点」2003年 秋号
「外来小児科学会のご報告」2003年 夏号
「夏の健康チェックポイント」2003年 春号
「ぐっすり眠れるためには」2002年 冬号
「インフルエンザQ&A 」2002年 秋号
「小児の救急 医者の本音・患者の本音」2002年 春号
「仮面うつ病という言葉を御存じですか」2001年 秋号
「骨粗鬆症について」
「歩き疲れを取る簡単マッサージ」
予防接種・検診のご案内
当院で行っている各種検診、カウンセリング、予防接種、禁煙指導などのご案内です。
→ご予約はこちらからどうぞ
受診されるときは・・・
待ち時間を極力減らし、スムーズに診察を行うために、ご協力をお願いいたします。
NPO法人 ゆうこうの家
当院の療育部門は「NPO法人 発達・心理相談センターゆうこうの家」として 独立しました。
夜間や休日には
名古屋市東部・南部で
夜間・休日に受診できる施設と
電話相談窓口のリストです。
受診の前に・・・
→子供の発熱時の看護
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提携医療機関等のリンクです。
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八事の杜新聞 季節便り 2011 春
3月11日、想像を絶する災害が日本を襲いました。
胸が苦しくなる映像を何度も見ては、夢ではないかと自分の目を疑いました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、政府も国民も力を合わせ、また、外国の援助も遠慮なく受け入れて、この惨状を克服したいものです。
昨夏の酷暑、今冬の酷寒という気候の異変、新燃岳の噴火、ニュージーランドの地震などは前兆だったのでしょうか。原発と石油依存のエネルギー対策を見直し、自然と共存し、資源を大切にする生活スタイルを作っていく必要性を改めて強く感じます。
さて、今年の花粉量は昨年の5倍とも10倍とも言われています。花粉症の方、もちろん対策は大丈夫ですね?
今期のインフルエンザはB型が圧倒的に多く、三分の一の方がワクチン接種済みです。A型(おそらくいわゆる新型)は、前回、新型にかからなかった方、また年齢の高い方に多い印象です(新型はN1H1 2009と名づけられ、新型といわないことになりました)。
現在、抗インフルエンザ薬はタミフル(散剤とカプセル)、リレンザ(5日間吸入)、イナビル(1回吸入)、注射剤(当院では未入荷)の4種類が認可されています。B型にはタミフルが効きにくいようです。吸入薬の効き方は吸い方の上手、下手にも左右されます。
いずれにしても、今期のインフルエンザは症状が軽く、当院では入院を要した方はありません。
新ワクチンの認可、中止、そして?
☆1 Hibワクチン,小児用肺炎球菌ワクチンの接種 一時見合わせ
☆2 サーバリックス(HPV=子宮頸がんワクチン)新規希望者受付 一時中止
Hibワクチンと肺炎球菌ワクチンについては、3月5日厚労省より接種一時見合わせの通達がでました。
Hib、肺炎球菌、BCG、DPTを2種類ないし3種類を同時接種した6人の方が、接種後数日以内に亡くなられためです。
3月8日の専門家会議では「ワクチンと死亡との明確な因果関係は認められない」という結論になりましたが、約2週後に再度検討会議を開くまで見合せということです。
亡くなった6人のうち3人は重い先天性の心臓病をお持ちだったようです。
報道によると突然死症候群が推察される方もあるようです。ご冥福をお祈り申し上げます。
この二つのワクチンについては、やっと世界水準に追いつくところまで認知度と接種が進んできたところでした。早急に原因を解明して接種を再開して欲しいものです。
サーバリックスについては、各自治体での助成事業が進んだ結果、接種希望者が急増し生産が追いつかないようです。
名古屋市では、中学1年生から高校1年生までの女子が全額助成の対象です。
今年度の高校1年生については、3月末までに一回目の接種を出来なかった方が4月以降に一回目の接種をした場合でも当分の間、費用助成事業の対象者になります。
くるくる変わるワクチン行政で、医療の現場は混乱しています。
心の病気
心というと、捉えるどころがないように思われますが、本能も含め、脳神経という臓器が創り出す、生きるための知恵とでもいいましょうか。
知覚(視覚、聴覚、味覚、臭覚、体感など)により、認知(物事を見極め)し、判断し、決断し、実行する(遂行機能)・・・いい結果が得られることにより、喜び(報酬)という感情を体験し、次の行動を起こす。
これらの一連の反応が、脳のどの場所で、どのようにおこっているかが、今はPETなどの最新医療機器の画像等で分かる時代になってきました。
神経細胞同士の間で、ドパミンや、セロトニン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質がやり取りされて、機能が営まれています。
うつ病や不安障害、パニック障害、統合失調症などの心の病気は、これらの伝達物質の不調和の結果であり、抗うつ薬や、抗不安薬、気分安定薬などがその不調和を緩和するようです。
誰も望んで病気になるわけではありません。心臓や肺などと同じように、脳も病気になることがあると考えれば、心の病気を特別視せずにすむような気がします。
さて、発達障害の一つであるADHD(注意欠陥多動性障害)は主に子どもの病気と思われていましたが、成人まで症状が続き、患者さんは遅刻(時間管理能力)や、不注意・忘れ物(注意集中能力の低下)、片付けられない(空間認知の問題)、多動・衝動(抑制能力の低下)、物事を完成できない(実行機能の低下)、感覚過敏(視覚・聴覚・臭覚その他)などで悩んでいます。
このような症状は、脳の前頭前野という場所のドパミンとノルアドレナリンが少ないためと分かってきました。
この物質の量を調節して、注意を集中し、判断し、実行するという前頭前野の働きを助ける薬が保険適応になりました。メチルフェニデート(コンサータ)とアトモキセチン(ストラテラ)です。今のところ6歳から18歳までという年齢制限がありますが、18歳以前から服用していた場合は、いずれは成人になっても保険適応になる予定です。どちらを選択するかは症状によります。
投薬と適切な療育によりADHD児が、達成感を経験し、自尊心が育ち、家族関係や友人関係も改善して、生活を楽しむことができ、成長後は自分の特性を生かした社会参加が出来るよう、児童精神科医や精神科医のみでなく、小児科医も取り組み始めています。
春の句
男坂 登れば迫る 春の月
コーヒーの 砂糖を こぼす花の冷(ひえ)
ママとわかりて 走り出す 若葉道
大脇さま
※大脇さまの句は今回が最後となります。今までどうもありがとうございました。